20年近く前のことだ。ある雑誌の企画で鬼頭先生と私を含む4人の鼎談があった。不躾にも図書館建築の道を歩み出したばかり若造が大御所との対話を望んだのだ。理知的でダンディな真の建築家としての先生の姿に見入ったことを鮮明に覚えている。以来、職能建築家としての王道を歩んだ鬼頭梓先生の幻影を追い続けてきた。
図らずも鬼頭先生が設計した吉祥寺の図書館を改修する機会が巡ってきた。時代の流れに晒されながらも、骨太の構造や厳選された家具を備える高質な建築であった。
可能な限りオリジナルを維持しながら現代的な装いを付与する。新たな付与はオリジナルとの同化を回避する。その所作が鬼頭先生に対するオマージュであった。
図らずも鬼頭先生が設計した吉祥寺の図書館を改修する機会が巡ってきた。時代の流れに晒されながらも、骨太の構造や厳選された家具を備える高質な建築であった。
可能な限りオリジナルを維持しながら現代的な装いを付与する。新たな付与はオリジナルとの同化を回避する。その所作が鬼頭先生に対するオマージュであった。
- 住所
- 東京都武蔵野市吉祥寺本町
- 竣工
- 2018年04月
- 敷地面積
- 865.23㎡
- 建築面積
- 603.38㎡
- 延床面積
- 1,655.96㎡
- 構造規模
- RC造 地下1階/地上2階建て